過程 -Process-
2015/4/25
2015年4月下見時点、中野町家。10年以上人が住んでおらず、日よけのためと思われる簾も朽ちている。扉の建てつけもガタがきている。内部は、たくさんの什器や生活用具が散乱した状態で、かまどの煙突も折れている。張り込まれた新建材は、雨漏りなどで朽ち、剥がれおちている部分もある。
反面、建物の構造自体が典型的な町家作りであること、構造材に思ったほどの歪みがなさそうだということを確認。
この建物で企画が可能かどうか、決定を保留しつつ、新建材に覆われた部分の確認などを進めながら検討を進めることに。
2015/5
5月、今井町有志、奈良県立大学のそうじ部・通称「じぶ」、とともに中野町家1度目の掃除を敢行。物の運び出し、庭の手入れ、整理とともに、町家内部に張り巡らされた新建材を剥がしていく。新建材を剥がした下には、黒い土壁が出現した。天井も高くなり、雨漏りの箇所が思ったより小さいことを確認。また、骨組みになっている材がしっかりしていることを確認することができた。かまどの煙突が折れていて実際に使うことは難しいが、拭き込むことで最低限の衛生を確保し、台所として機能する可能性ができた。電気系統の確認や、雨漏り部分の補修の段取りを町の方に任せ、中野町家を会場として設定することに決定した。
2015/6-7月
第二回、第三回の掃除、運び出しを委員会主導で敢行。元トウネ精米工場の運び出しについて、保管してある大量の木材が茶道具として使用するためのものだということがわかり、立会いがなければ移動することができないことが分かってくる。しばらく大きな手入れができないまま、周辺の掃除などをしながら町の方に調整をお願いする。
2015/8/12-16
参加作家が現地に集まり、打ち合わせと現況の確認。特に、残置物の選択を中心に。
8/12には郡山市のはならぁと事務局にて宮田篤「微分帖(びぶんちょう)」ワークショップを小規模で行い、展覧会期内に行うワークショップの段取りの確認や事務局やボランティアさんたちへの周知。
また、同じく展覧会期内に行う村上慧の持ち寄り鍋を想定し、加藤巧の食材を絵具の媒材にしながら食卓を囲むワークショップ「スーパーマーケットペインティング」も同時に実施。
2015/9-10
展示前に残置物の最終運び出し、ゴミの処理、拭き込み。中野町家の畳の調達、はめ込み。
9/22 フライヤー刷り上がり
9/24 「はならぁと」今井町エリア全体交流会
展示物搬入へ。